アンチエイジング・アポロ

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油を変えるだけで健康になれる、油の種類について

体の三大栄養素といえば糖質、タンパク質、脂質です。糖質はエネルギー源になり、タンパク質は組織や筋肉の材料になる。脂質は肥満や動脈硬化などのイメージが根強いですが、美容や健康のためには必要不可欠なものです。油脂を正しく選び、とることが、より健康に生きていくために欠かせないのです。

 

 

脂質の効果

体は、60兆個もの細胞からなっています。その細胞を形作るのに欠かせないのが、コレステロール脂肪酸とリン脂質が結びついた「リン脂質」です。すべて脂質です。

コレステロールとリン脂質は、ともに細胞膜の主成分です。細胞膜は、細胞を外敵から守るバリア役を担っているほか、栄養素や酸素を取り込んだり、逆に細胞内で発生した老廃物を排出したりします。

いい脂質をとれば、いい細胞膜が作られ、いい体が作られるのです。

 

また、コレステロールは、免疫に関わる重要なビタミンであるビタミンDや、脂肪代謝に欠かせない胆汁酸、さらには、さまざまなホルモンの材料になります。

ホルモンは、女性ホルモンや男性ホルモンなどの性ホルモンの他、血糖値を下げることで知られるインスリンや、神経伝達物質として知られるアドレナリンもホルモンの一種です。体内の無数のホルモンの生成にコレステロールが関わっているのです。

 

 

脂質の種類

まず、油脂は飽和脂肪酸不飽和脂肪酸の二つに分類されます。この二つの違いは、融点、液体になる温度が違います。飽和脂肪酸は融点が高く、常温では固体です。熱さないと溶けないバターやラードが含まれます。

一方、不飽和脂肪酸は融点が低いため、常温では液体です。サラダ油やオリーブオイルなどの植物性の油のほとんどが、不飽和脂肪酸になります。

 

不飽和脂肪酸は、さらに「一価不飽和脂肪酸「多価不飽和脂肪酸に分かれます。脂質を構成する主成分である脂肪酸は、炭素、水素、酸素が結合してできています。不飽和脂肪酸には、水素と炭素のつながりが途切れている個所があります。

 

その途切れている数が1つだけの脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸、オリーブオイルに多く含まれる脂肪酸です。炭素と水素のつながりが鎖の最初から数えて9番目で途切れていることから、オメガ9系不飽和脂肪酸と呼ばれています。

 

一方、結合が途切れている個所が2つ以上の脂肪酸は、多価不飽和脂肪酸と呼ばれます。多価不飽和脂肪酸にはいくつか種類がありますが、重要なのは、オメガ3系とオメガ6系です。オメガ6系不飽和脂肪酸は菜種油やごま油、いわゆるサラダ油といわれるような油に多く含まれており、オメガ3系不飽和脂肪酸はえごま油やアマニ油、魚油に多く含まれています。

 

 

主な脂肪酸とその働きのまとめ

飽和脂肪酸

含まれるもの:肉類、ラード、バター

体内で主にエネルギーとして使われます。消化されにくく、余った分は体にたまりやすくなります。摂り過ぎると動脈硬化の原因になります。植物油のほかに肉や乳製品にも多く含まれるため、過剰摂取に気をつけなければいけません。

 

②オメガ3系脂肪酸(多価不飽和脂肪酸

含まれるもの:魚、エゴマ油、アマニ油

オメガ3に多く含まれるα-リノレン酸は、酵素の働きによって、EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されて利用されます。EPADHAは魚介類に多く含まれ、血中のコレステロールを減らしたり、脳に作用して記憶力や集中力を上げてくれます。さらに、がんや高血圧を予防し、活性酸素を除去してくれます。

 

③オメガ6系脂肪酸多価不飽和脂肪酸

含まれるもの:コーン油、大豆油、ごま油、サンフラワー油など

オメガ6に含まれるリノール酸はγ-リノレン酸やアラキドン酸に変換されて利用されます。γ-リノレン酸アレルギーやPMS更年期障害などの症状を緩和させる働きがあります。アラキドン酸もコレステロールを減らす働きがありますが、摂り過ぎると、血管を傷つけて動脈硬化を引き起こします。

 

④オメガ9系脂肪酸(一価不飽和脂肪酸

含まれるもの:オリーブオイル、菜種油など

オメガ9に多く含まれるオレイン酸は、リノール酸飽和脂肪酸の摂り過ぎで増えたコレステロールを減らす働きがあります。酸化しにくく、病気を招く心配がないため、摂り過ぎても悪影響がありません。

 

 

飽和脂肪酸や、一般的によく使われる植物油に多く含まれているオメガ6は、過剰摂取しやすく、摂り過ぎに気をつけなければいけません。オメガ3やオメガ9の油に置き換えるだけで、美容や健康に効果があるのです。